沿革、車両共に城江急行本線とは全く異なる性格を持つ城江急行須沼線。本線の陰に隠れ、普段は陽の当たらないこの路線に今回はスポットを当てていきたいと思います。


▲北鷺が原検車区に集う須沼線の車両達。左から6000系、6500系、5800系。


▲紫色の南北に伸びるラインが須沼線。


 城江急行須沼線は城江県北部の有津岬から城江急行が開発した宿井花園都市を経て、須沼で大鶴本線に接続、城江市郊外の中核都市久田中市を通り、城江市南区の交通の基点奈沢へと至る路線です。 左図をみればわかるように、須沼線は城江市の中心部を回り込むように走り、直接中心街には直通はしていません。これは、数々の路線を合併してきた複雑な歴史に起因するのですが、これは次回のコラムで花園都市の歴史と絡めて語っていきたいと思います。

 さて、このように城江市郊外の主要市街をこまめに巡る須沼線ですが、使用車両は本線系統と比べひどく冷遇されており、在籍車両は1980年代以前に製造された界磁チョッパ車がメインで、インバーター制御の車両が皆無という有様です。
 これは、日に日に混雑の激しくなる本線系統に少しでも加速を稼げるような高加速車、つまり7000系以降のインバーター車を集中的に配属させるという政策故であり、須沼線はその政策の煽りを受けていることになります。 もともと乗客もそんなに少ない訳ではなく、特に宿井花園〜須沼は本線のバイパスとしての役割もあり、決して稼ぎの悪い路線ではなくサービスに予算をかける価値は十分にある路線です。しかし、本線のラッシュ時の円滑な運行を守るため、須沼線にはその犠牲になってもらうことになりました。 色々な意味でちょっと極端な政策な気もしますが、それだけ城江急行内部が混雑関連の課題でギスギスしている状態であることを表しているのでしょう。

 ちなみに須沼線に数多く所属する6500系は、もともと本線向けに製造された車両で、本線所属時は6M2Tの高出力な編成を組んでいました。しかし、基本的な構造は抵抗制御と変わらない界磁チョッパ制御車、本線朝ラッシュの任務にはインバーター車の方が節電面、性能面で効率が良かったようです。

 こうして、城江急行の老兵が集うこととなった須沼線。本線朝ラッシュの殺伐とした雰囲気とは裏腹に、各駅停車のみのゆったりとしたダイヤで、城江市郊外を抵抗器を唸らせながら駆け抜けていく地味な存在でありながらも、城江市民のなくてはならない足として走り続けるでしょう。





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